ゲオルグ・ブロイヤー醸造所
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ワイン商だったブロイヤー家が、ワインの元詰めを始めたのは1970年代でした。ドイツの伝統的ワイン産地に位置する醸造所にしては、歴史はとても浅いのは明白です。
しかし、所有する畑は超一級で、ワインも驚愕の代物です。スレート土壌がほとんどで、主力ぶどうはもちろんリースリングです。収量を落とし畑のポテンシャルを充分に引き出したワインは、コクがあり、肉厚で、他の醸造所のリースリングとは全く異なるイメージを与えます。また、辛口ワインを得意とし、世界的に評価の高い醸造所です。
もともとシトー派の修道院がひらいたぶどうの産地・ラインガウに、ブルゴーニュからピノ・ノワールが持ち込まれ、その歴史は1000年に近いのです。隣村・アスマンズハウゼンの畑は、ピノ・ノワールで有名ですが、スレート土壌です。ブロイヤー家が所有するシュロスベルク畑の一部分には石灰質土壌が帯状に横切っているので、こちらのほうに優位性を感じさせます。1994年がピノ・ノワール(フランスのクローン)の初ヴィンテージなのですが、その実力が評価されはじめたのは、2002年からでしょう。
地球温暖化はドイツ、とりわけラインガウのピノ・ノワールに好結果をもたらしているかもしれませんが、ブルゴーニュと同じ低温浸漬による「かもし発酵」が濃い色と、華やかな香りを生み出したのです。
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2004年4月、当主のベルンハルト・ブロイヤー氏が来日され、その際光栄にも当店をご訪問くださいました。
いろいろな会話をしたのですが、非常にクレバーな印象を受けました。農家然とした方ではなく、ワインビジネスの将来を見据えた理路整然としたお話に感銘を受けました。
しかし、帰国されてまもなく5月19日、急逝されました。わずかに56才。ご家族にお悔やみの手紙とご来店時の写真を送りました。
あなたのワインを、日本のお客さまにしっかりとご紹介しますと約束したのです。合掌……。
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ゲオルグ・ブロイヤー醸造所
2000年シュペートブルグンダー“B”赤・750ml 7,560円
2002年シュペートブルグンダー 赤・750ml 4,200円
2003年シュペートブルグンダー“ルージュ”赤・750ml 2,940円
2002年リースリング/ラウエンタール・エステイト・QbA 白・750ml 3,675円
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