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総務省統計局の事業所・企業統計によると、大阪府内の飲食店数は平成13年度の時点で71,932店です。うち大阪市内に37.907店あり、大阪府の過半数が集中しています。人口1万人あたりの飲食店数について、見てみると、145.9店舗あって、13大都市のうちで「堂々」の第1位です。実に多くの飲食店が大阪市内にひしめいていることが判ります。ちなみに第2位は名古屋市の105.3店舗で、東京区部が102.8店舗で続きます。好景気に沸いているといわれている名古屋市や、巨大マーケットを持つメガ都市・東京に比べ店舗数は多すぎるといえるのではないでしょうか？ 過去3年で4店に1店が閉店 オーバーショップとも言われているだけに、閉店が増加しています。平成8年から11年までの3年間に「存続し続けた店舗数」が、32,724店舗。その間に「開店した店舗数」が6,591店舗。その間に「閉店した店舗数」が10,467店舗。つまり、平成8年の43,215店舗が、平成11年には39,315店舗に減っているということが明らかになりました。閉店した店舗の割合は、実に24.2％に上る驚愕の数字なのです。 激しいサバイバル競争 長引く景気の低迷や、デフレ環境の下、外食産業全体の市場が縮小しています。 外食産業総合調査研究センターのデータによると、97年の29兆円をピークに、02年では25兆6千億円にまで縮小しているのです。 店舗数が減少しているということは、存続店舗にとってライバルが減るということになるはずです。しかし現実は、そうとは言い切れないのです。飲食店の平均売上高（全国）の推移をみると、平成8年が34,256,000円だったのが、平成11年で34,024,000円、平成13年にはさらに減少して32,537,000円と減少傾向に歯止めがかかりません。つまり、店舗数の減少以上に市場の落ち込みが激しいことがよく判ります。 |
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大阪産業創造館のアンケート調査 大阪産業創造館は、市内中心部の飲食店にアンケート調査を行い、その実態を分析しました。 開店率を閉店率が上回っている状況をみて、「喰いだおれ」の大阪の現状を把握し、飲食店を営む事業者の経営改善に役立てたいという意味がこめられています。 当社では、このアンケートの調査結果を入手しましたので、この紙面で解説していきたいと思います。 商品重視か店舗重視か 「居酒屋・バー」業態と「レストラン」業態では、独自性を重視したメニューつくりを行っているお店が多く、その反面「喫茶・カフェ」業態や「麺類」業態ではさほど独自性のあるメニューを意識していないというという結果が出ました。 一方、「喫茶・カフェ」では、斬新で工夫を凝らした店舗作りを意識し、「居酒屋・バー」「レストラン」では、意識されていません。 「レストラン」では平均客単価の高さもあいまって、お客様は、一過性の立ち寄り利用ではなく、「お店選び」「立地の確認」を慎重に行ったうえで来店していると考えられます。「ふと目に付いたお店だからふらりと入ってみた」というのではなく、そこにそのお店があるから行くんだという、「目的店」になっているのです。 逆に「ふらりと入ってみた」、つまり「機能店」の場合は、「喫茶・カフェ」形態のお店が多く、お客様はお店を外観などで視覚的選択をしているようです。 業態による価格戦略の違い 近年のデフレ傾向を反映してか、「同業他店と比較して、安い価格帯である」と回答したお店が36％を占める結果になりました。（全業態平均）しかし、「レストラン」業態ではこの数字は27％にとどまりのですが、「喫茶・カフェ」「麺類」業態では53％に跳ね上がります。 「レストラン」「居酒屋・バー」では同業他店と「同じ価格設定である」と回答した店舗が最も多く、価格による差別化が図りにくいという結果にもなっています。 売上傾向とあわせて判断すると、味で勝負する「レストラン」や近年は「食」に重点を置きつつある「居酒屋・バー」では、安い価格設定が増収につながっているとはいえない状況のようです。 ▲ページtopへ |
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